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杉本 純; 山野 憲洋; 丸山 結; 工藤 保; 早田 邦久
Safety Options for Future Pressurized Water Reactors, 0, 14 Pages, 1994/00
原研のALPHA計画では、シビアアクシデント時に格納容器に加わる負荷を評価し、リーク挙動を明らかにし、またアクシデントマネジメントの有効性を検討することを目的に、(1)溶融炉心冷却材相互作用試験、(2)電線貫通部リーク試験、(3)溶融炉心コンクリート相互作用試験、(4)エアロゾル挙動試験、を実施している。本論では、格納容器に求められる能力に関し、ALPHA計画でこれまでに得られた知見について述べている。溶融炉心冷却材相互作用試験では、水蒸気爆破の発生を抑制するのに溶融物分散板が有効であること、溶融物の上から注水することはアクシデントマネジメントとして一般に有効であることを確かめた。リーク試験では、圧力より温度負荷が支配的であること、多くのシビアアクシデントに対し電線貫通部は健全性を保ち得ることを確かめた。今後は、実炉へのスケーリング則及びアクシデントマネジメントの有効性確認が重要である。
鈴木 光弘; 田坂 完二; 斯波 正誼
JAERI-M 9834, 42 Pages, 1981/12
ROSA-III装置は、BWRの冷却材喪失事故を模擬した実験を行う装置である。この装置の特性の一つである熱損失について試験を行い結果をまとめた。熱損失量は、ROSA-IIIにおける小破断実験のように現象の推移がゆるやかで炉心の発熱量と同等になる条件下で重要な意味を持つものであり、特に小破断実験の解析において大切である。ROSA-III装置においては、循環ポンプからの熱入力および蒸気ラインでの蒸気漏洩の効果を評価して、装置外表面からの熱損失量が、流体温度と外気温度の差により次式で与えられることを確認した。Q=0.56T(KW)但し、Qは、熱損失速度、Tは、温度差(C)である。なお、この試験の場合、蒸気漏洩量は、重量で31kg/hour、エネルギ量で10KW(系圧力7.24MPaの飽和条件下)であった。